2024/03/27 23:31


写真は私が染めた手染めのポケットチーフです。

プリントの染めとは異なる美しさ、それはフリーハンドで描く手染のポケットチーフ。

手染めの美しさは、染料液が白生地に染み込んで滲み、布の中を三次元に広がって、

染み渡ることによる、滲みと破墨の美しさだと思います。

一方、布の特徴は、軽く、畳めば小さくなり皺にもなる、皺は布の美しさの一つです。

また、風にそよぎ、透過光で見れば透明な美しさがあります。

私は、そうした布の美点と染料の透明感や滲みが融合して一つの美が生まれると

考えています。

その染色美を僅か30㎝角の小さなポケットチーフの中に凝縮しました。

この小さなシルクの布は、胸に挿すときは見える部分は更に小さくなり、

僅かに覗く色が、ファッション全体のアクセントになり得るのは、

染めが放つ美意識の魅力があるからだと思います。

 

私は、スーツやカジュアルなジャッケット・シャツを買ったときには

それに合わせてポケットチーフを染めて楽しんでいます。

読者の皆様、一度こういう手染めのポケットチーフを挿してみませんか?

きっと新しいお洒落が生まれると思います。