2024/03/27 23:45

写真は私が染めた挽粉染めのネクタイです。

用いた布は日本を代表する生地の一つである加賀白山紬、

染めは和の技法である挽粉染め、用途は洋装です。

染色は時代のニーズと共に染めるものも変遷してきました。

ネクタイは洋から伝わりましたが、

今や日本人の生活に深く入り込んで久しいので、

もはや和の文化とも言えます。

「文化の国風化」と学校で習ったような気がします。

そういう観点でみれば私の作ったネクタイも

国風化の過程にあるのかもしれない。  

文化、芸術、工芸等も基本的には世界双方向で伝播しますから

一方通行はあまり無いのです。

世界の文化、芸術、工芸等は、

お互いの良いところを吸収、あるいは融合し合いながら

其々の地域で独自の発展を遂げてきたてきた

歴史でもあると思います。

今、仕立て上がってきたネクタイを小さな工房で眺めながら、

そんな壮大なことを想像して楽しんでいます。